課長;『明日、朝の予約が一杯だから、1時間早く出てくれない。』
私;『いや、それはどうかな。今日は、週の初日だから、大したことはないでしょう。』
前日の休みの日に会社から電話が来た。
私;『休みに会社からの電話は、ロクな事がない。』
とは思いつつも電話に出ると、案の定に嫌な依頼。
私;<どうせ、朝の予約が終われば暇でしょ。>
それでも渋々と承諾。
そんな朝のお仕事は、大学の入試を受験のお客様。
ホテルからの送りのお仕事。
目的地を確認して発車。
この後のルートは、一本道なのでノンビリと走行。
私;『今冬は、雪が無く比較的に温かいですよ。寒い時は氷点下15℃程にはなりますが。』
こんな話しをすると、
お客様;『私のところは、もっと寒いですから、此の位の寒さは大丈夫です。』
なんと寒さ厳しいと言う北海道から来られたお客様。
そんなこんな会話をしつつ無事に大学に到着。
私;『頑張られてください。』
と、完結。
この後は、病院へ行かれる高齢の女性。
私;『今、丁度、朝の通勤時間帯ですので、到着には少々時間が掛かりますが、予約時間には大丈夫でしょうか。』
念の為の確認して走行。
私;『他の車も同じ方向に行きますね。』
そんな軽い会話をしつつも無事に現着。
やはり、この後のタクシーの動きは小康状態。
そんな時に、JR駅前で待機していると、
配車担当;『10:40予約。ご指名。』
との配車が来た。
私;『おやおや。此の方か。しかし、時間が中途半端だな。ワンメが一本出来れば良いが。』
しかし、これを狙って以前に苦い思いを経験しているので、今日はワンメを狙わずに時間に余裕を持ちお迎えに。
お客様のご自宅を目前にして時間調整。
そして、予約時間5分前に玄関先に着けて、お声掛け。
私;<さてさて、今日は何処へ行くのかな。>
足腰が弱ってきたお客様なので、乗車案内しての目的地を確認。
すると、
私;『えらく遠くの病院に行かれるのですね。』
と、意外な方向へご案内。
お客様;『他の運転手さんは知らなかったので、私が道案内しました。』
私;『大丈夫です。分かります。』
このお客様は、最近は耳が遠くなってきたので、会話を一方通行気味。
それでも、そんなことは私は気にせずに私も相槌を打ちつつ会話。
そんなこんなのこだわりのあるルートを指定されたので、途中に危険な箇所も複数あるので、事故には充分に留意しての走行。
ふと、
私;<お帰りは、どうされるのかな?。>
との思いが伝わったのか、
お客様;『帰りは、電車で帰えるつもりです。』
何と、今日の体調がすぐれないので、もっと他の仕事もやる予定を断念したとのこと。
私;『無理はなさらない方が良いですよ。他の人を頼った方が良いですよ。』
最近、老化著しくなった感のお客様を気遣いつつも無事に現着。
締めて約¥6.8K円也で完結。
ところが此の病院の入り口は、少し上り坂になっているので、手押し車のサポート。
私;『ありがとうございました。』
病院内へ入られたのを確認して帰路へ。
その後は、暇な状態へ。
そして、13時前にショッピングセンターへの配車。
しかし、此処への配車を受け取ったのが、とんでもない中途半端な遠い場所。
私;『オイオイ。配車は、何を考えているのだ。』
嫌な思いを抱きつつもかなりの時間を要しての到着。
やはり、お客様から小言を頂いた。
お客様;『前の運転手さんが、…。』
指摘内容が把握出来ぬままだが、
私;『申し訳ありません。』
と謝罪したものの、
私;<ほら見ろ私が怒られた。>
この時のお客様の言葉が関西方面の言葉であったのと、行き先が以前に一度お乗せしたお客様と酷似していたので、想定の目的地に向かい走行。
その途中も想定箇所で確認。
すると、
お客様;『以前、来た事がありますか?。』
私;『ハイ。一度だけですが。』
お客様;『そう言えば、見覚えのある運転手さん。』
最初のクレームは、消えたと思い完結。
更にこの後は激・暇な状態へ。
そんな暇なまま朝1時間早く出庫したので、通常よりも1時間早く帰庫。
私;『今日も、ノルマ・クリアせずだ(泣)。』
段々と不安な日々になり帰宅。
本日の売上;ノルマの97%
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