私;『仕事に行きたくないなア。こんな気持ちは、この商売を始めた頃以来だよ。』
女房;『今、地元でも新型コロナウィルスの感染拡大しているしね。』
私;『いつ我が身が感染するのか分からない。明日は、我が身だよ。どうせ、夜の街は、暇だよ。感染元の店は、閉めているしね。』
色々と悩みつつも会社へ出勤。
事務所に始業前点呼に行くと、
同僚A;『え?。今頃にようやくこんな社長からの文書を掲示する?。』
同僚B;『こんな注意文書は、半年も遅い。』
私;『皆、感染のリスクを抱えながら乗務しているのだから特別手当でも欲しいね。』
同僚C;『感染が呑み屋を中心に拡大して来ているし、タクシーの感染予防のシールド等の対処をして欲しいね。』
私;『こんな時の夜に出てくる人は、ウィルス保持者だと思えてしまう。』
こんな初っ端のお客様は、いつものお馴染み様。
だが、
私;『何故に?。俺に配車?。俺は、二番手だが?。』
と先頭の車を見ると、
私;『あら。あのドライバーは、配車がNGのお客様か。』
と、お迎えに行くと、
私;<え?。この感染が拡大して来たのに、家族で食べに行くの?。>
とは思うものの、余計な事は言わずに目的のお店に、混み合う夕方の道路をルートに苦慮しつつもご案内。
ところが、この後は、散々の待機。
そこへ時間予約の配車。
私;『この時間での予約ならば、高速バスへの接続だな。』
高速バスに遅れることが出来ないので、時間厳守でのお迎え。
ところが、予約時間になっても誰も出て来ない。
私;『ハイ。5分経過。』
漸くそれらしき人が出て来た。
私;『オイオイ。ギリギリだぞ。』
そんなことを思いつつ行き先を伺うと、
私;<ビンゴ。それでも、この時間ならば、大丈夫だな。>
急ぎ発進。
ところがところが、その途中に、
お客様;『そのコンビニに寄って貰えますか。』
私;<こんな時間だから、直ぐに出てくるでしょう。>
と思いコンビニに着けると、
私;<オイオイ!。後2分だぞ。高速バスの発車時間には!。>
もう完璧に間に合わない状況になり、ノンビリとお客様が出て来た。
私;『この時間では、高速バスは難しいと思いますが。』
ところが此の客は、
お客様;『何とかなるでしょ。』
至って呑気。
私;<こいつ馬鹿か?。公共交通機関は、時間厳守で出るのだよ。>
と、
お客様;『念の為に、バスターミナルに電話しておくか。』
と電話するものの
お客様;『あれ?。繋がらない。』
私;<当たり前だよ。最終便の高速バスの発車時間だから、もう受付は締め切っているのだよ電話も繋がらないよ。>
その反面、
私;<乗り遅れたらどうするのかな。>
ふと、ある期待がこみ上げて来た。
お客様;<あのバスを追いかけてください。>
バスに乗り遅れた時の場面を想定してしまった。
こんな期待も持ちつつもバスターミナルに到着すると、
お客様;『あ!。バスが止まっている!。』
私;『高速バスが遅れていて良かったですね。』
ギリで間に合い完結。
そして、この後にミドル級のお客様に遭遇して、売上も少し良くなった。
が、この後がいけなかった。
私;『オイオイ。1時間半~2時間も待ってのショートばかりかよ。もう、帰りたくなるね。』
こんな状況下での配車先に行くと、
私;<おや。今夜は、帰りが早いのだな。>
いつものお馴染み様。
私;『ご自宅で宜しいでしょうか。』
と確認して発車。
その道中に、
お客様;『お宅の運転手が、新型コロナ陽性者を乗せてPCR検査を受けた。との噂が広まっているね。』
私;<え!。そんな噂が広まっているのか。>
お客様;『新型コロナ感染拡大して多くの店が保てないね。これでは、お宅の会社も分からないよ。』
そんな話しから、
私;<そう言えば最近「あれ?。あのお客様は、前は我が社のタクシーを利用していたが?」と思う場面に多く目にするな。>
そんな事を思いつつも、いつもの場所に着けて完結。
この後は、新型コロナウィルス保菌者と思しき若者しかいない夜の街で、ジッと暇な間を耐えて、
私;『もう、今年は、こんな調子だろうな。』
と気落ちしての帰庫。
やはり、段々と、何もドライバーの事を考えない自社の役員連中と、かなりの危険な日々との狭間で、この仕事へのヤル気も失せて来た。
私;『70歳になっても仕事を出来る様な業種に移ろうかな。』
反面、別の悩みで出て来た。
本日の売上;ノルマの57%
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